国語のテストの解き方3(問いに対応)

教育技術シリーズ

 問題文を読み、設問を読んだら、およそどこに答えがあるかが分かる。

 答えに相当する部分に線を引く、あるいは〇で囲ませ、そこから設問まで矢印を引っ張り、答えを書かせるようにする。
 答えは基本的に、書いてあることをそのまま使う。
 自分でアレンジしない。余計なことを書き換えたり、省略したりしない。記憶で解こうとする子どもたちは、特にそうした傾向が強くなる。

 次に問いに対応するように、文章を一部変える。特に文末を変えることが多い。

 「理由を書きなさい。」と問われたら「〇〇なので」「〇〇だから」と書く。

 「どんなことですか。」と問われたら「〇〇なこと」と書く。

 「どんな様子ですか。」と問われたら「〇〇の様子」と書く。

 「書きぬきなさい。」と問われたら、そっくり書き写す。

 書き抜き問題は、句読点一つ違っていてはいけない。
 だから、書きぬいた後で、問題文と自分の答えを両手の人差し指で、1文字ずつたどりながら、同じ文字になっているかを確認する。そのくらいの慎重さがあっていい。

 ここまで詰めたら、書き間違えていることに気づく子どもが数名出てくる。
 文末処理をする問題も、文末以外は同じように「そっくり書き写しているか」を確認するように指導する。
 そして、子どもたちにそっくり書いていないと×をつけることを明言しておく。

 書き抜き問題には、さらにいくつかのパターンがある。「一文を書きぬく」場合と「必要なところだけを書きぬく」場合がある。
 違いも教えなければならない。

 こうした違いに対応して答えを書くことなどは、授業の内容としては扱ったことがないだろう。あくまでも「書き言葉でやりとりをするテスト独自のパターン」なのである。
 テスト対策として別途練習問題を用意する時間など、学校の中にはおそらくない。だから、テストを使って教えなければ、できるようにはならない。

 国語のテストの問題のパターンはそれほど多くはない。だから一度教えておけば、汎用性は高く、その後も生かせる。

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