テストの点数が伸びない原因の底流に、教師のメンタルブロックがある。ここを壊さなければ、方法論は入らない。
もう少しここを追求してみる。
先に漢字テストの話をした。
漢字の学習は、それを日常生活で使いこなすことが本当の目的であるはずなのに、テストで点数を取ることが目的となっている。
「テストで高得点が取れれば使いこなせるだろう」という人がいる。無理である。
使いこなすためには、「使いこなす場」がなければならない。
「テストですら点がとれないのに、使いこなすだと無理だろう。という人もいる。逆である。
使いこなす場を設定しないから、テスト「ごとき」が通過しない。
多くの教師にとって、漢字テストは評価手段に落ちてしまっている。この点数を使って国語の評価の一部にしようと思っている。
テストの点数がゴールだから、教師も「点数に差があって当たり前だろう」と心の奥で思っている。点差がある程度開くのは当たり前、全員が高得点を取ることなどありえない、と思っている。ここでも「テストは合否を決め、選抜するためのもの」という過去の記憶が取り付いている。
子どもはよく読み間違いや、書き間違いをする。「うっかりミス」である。
内容は理解し記憶もしているのだけれど、答え方が間違ってしまう。小学校の場合、これが原因で間違う割合はかなり高い。「うっかりミス」を減らすだけで、平均点は相当に上がるだろう。
しかし多くの教師は「それも実力」と判断し、点数だけを見る。
これも「テストは合否を見るもの、選抜をするためのもの」という過去の記憶の結果である。
同じ80点でも本当に分からない子どももいれば、うっかりミスをした子どももいる。それぞれに改善の方は全く違う。
しかし、教師は(声くらいはかけるだろうが)手を打たない。だから子どもも点数だけしか見なくなる。点数だけを見て、「自分はみんなよりも頭が悪い」と思い込む。
テストが教育の画一化を招くと批判する人がいるが、それは教師がそのような使い方をしているだけである。テストそのものに罪はない。
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