研究授業の準備 ノートを用意する
授業をすることが決まったら、研究授業用のノートを用意することをお勧めする。
全ての情報をそこに集約する。
気が付いたことをメモしていくのはもちろん、見つけた資料はノートに貼っていく。指導案の下書きをラフスケッチのように書いたりしてもいい。構想の図や表を簡単に書くこともできる。
こうすることで、自分の学びが蓄積されていく。
場合によっては、ノートが一冊で終わらない場合もある。その場合は、次々と用意すればいい。
指導要領の研究と、先行実践集めなど違うことを同時に進める場合もある。この場合は初めから複数ノートを用意すればいい。
最終的に、それぞれのノートを使い切らなくても、研究授業を進めるというミッションには大きな貢献をしてくれる。
全部がそこにある、というのは安心感になる。資料が散逸しないから探す手間が激減する。
あくまでも完成品は授業そのものと、それに付随する指導案だけである。残りの全ては「楽屋裏」の仕事である。人に見せる必要はない。自分だけが分かればいい。
国語の授業をするときには、教材文を全部視写していた。横書きのノートを縦向きに使う。上半分を教材の視写に使い、下半分は視写しながら気づいたことや発問などを書き込む。
教科書をコピーする方法もあるのだろうが、個人的な好みの問題だろう、私は手書きの速さで進む方が思考が働く。
書いていくと、その中で発想が浮かんでくる。
算数の研究授業では、練習問題を実際に解いてみたことが多かった。自分で解くと、その問題の特徴や子どもたちの誤答傾向も想像できる。そこから授業の展開を考えるきっかけになったことが多い。
面倒なように思えるが結果的には近道だったことが多かった。
いずれの場合も本時だけを見るのではなく、単元を通して考えた方がよかった。俯瞰的な視野で見れば見るほど、その授業の置かれている位置が分かる。
何のためにこの授業をするのか、その前に何をしておくべきか、次にどこに向かうべきかそうしたことが頭に入ったうえで授業を考えると、もう目標はできているようなものだ。