連続してやってみる
もし可能であれば、研究授業は連続してやってみることをお勧めする。
ある時間を公開したら、その続きを翌日以降にまた公開する。
1時間の公開であれば、そのための準備を十分に行い、当日を迎えることができる。当日の流れがうまくいくように、前日までの授業で整えておくことが可能となる。
しかし、連続して公開するとなるとそうはいかない。前の時間に終わったところから、次の時間を始めなければならない。
前の時間が間に合わずに途中で終わってしまえば、そこから始めなければならない。
前の時間に子どもたちの理解が不十分なら、それを補いながら次の時間を行わなければならない。
次の日の指導案は、前の結果を受けて書くことになるから、ゆっくりと構想する暇もない。
1時間だけで授業の公開を終わるよりも、はっきりと教師の技量が見えてしまう。
だから、連続で行う教師にとっては、1時間の授業よりも緊張を強いられる。と同時に研究授業という場を最大限に生かすこともできる。頭がフル回転するからだ。(笑)
かつて、算数の授業を連続で10時間ほど公開したことが何度かある。割り算の筆算とかけ算の筆算である。
指導案は、その日の授業を終えてから書き始め、次の日の朝までに職員室の机の上に配っておく。そのために、簡単な形式を自分なりに編み出した。
筆算の練習問題をする時間が間に合わなければ、次の時間に続きからしなければならない。
当然、積み残しをする分だけ時間を圧迫するから、次の時間は、何かを削っていかないと積み残しが雪だるま式に増えていく。
しかもその公開は、自分が少人数指導の担当時に行っていたので、担任のように授業の延長もできないし、残りを宿題にするということもできなかった。
45分の授業時間の中に収めながら、子どもたちに力をつけていく授業とはどんな授業なのかを考えていかないといけなくなる。そのプロセスを公開しているのだ。
言い訳を考えている余裕もない。算数ですから、ほぼ毎日やってくる。
自分の授業の腕が磨かれたのは、あの時期だったのかと振り返って思うことが多い。