器具・用具・道具の整備
体育は器具・用具・道具の整備が、授業の良しあしを決めると言っても言い過ぎではない。教師の技量が高くても、そもそもなければ運動ができないからである。
ボール運動は、マイボールが原則である。
一人に一個ボールがあるように数をそろえる。40個あれば足りるだろう。
バスケットボールもドッジボールもサッカーボールもそれぞれ40個である。
さらに、低学年用、高学年用と別々にあるといい。
サッカーボールなど低学年用の柔らかいボールはいろいろ種類がある。
ドッジボールは違う大きさのものがそれぞれ40個ずつあればいい。
これは運動場と体育館の両方でそれぞれ準備する。
授業の中では必ず一人で一個を扱う時間を確保していた。経験量を増やすためである。いきなりゲームをさせると、得意な子どもばかりがボールを持ち、苦手な子どもは触れようともせず、格差は開くばかりとなる。
一人活動の後、二人でペアを組んだら一人が片付けて、二人組の活動、さらに四人組やグループに一個と変化させていく。
ボールの数が足りなければ、苦手な子どもたちほど、いっそうボールに触れる機会を奪われることになる。
マット運動のマットも一人一枚が原則。
始めは、一人で動くので個人のマットを活用する。こうしないと運動量が足りない。
必要に応じてペアやグループを組むが、その時にマットは連結するか片付ける。
リレーのバトンも握る練習などを考えたら、やはり40本あるといい。
高跳びのセットや跳び箱は5~6台分あれば、かなりの運動量を確保できる。
それ以上あると、今度は教師の目が届きにくくなる。順番待ちがそのままミニ休憩になるので、都合がいい。
こうして数を確定し、常に維持できるように体育主任を中心に管理できるようにしておくといい。
繰り返すが体育の授業は、教師の技量よりも物がそろうことの方が優先である。体育主任と教務主任、および管理職の責任である。
ボールなどの消耗品は、40個と規定を決め、定期的に数を数えておく。
不足しているようなら随時、補充をする。
予算は、奇抜な年に一度使うのかというようなものを買うよりは、こうしたいつでもだれでも使いそうなものに確実に配分していく。
体育指導 「主運動」の時間を確保するための微細シリーズ
01 「主運動」という視点
02 着替え
03 教室移動
04 教室移動(高学年)
05 教室移動(残り時間)
06 準備・片付け
07 準備・片付けの微細なコツ
08 準備運動・集合
09 器具・用具・道具の整備
10 使用割
11 学習カード
12 個人の主運動を確保1
13 個人の主運動を確保2