学年主任2 勤務時間は厳守!

学校システム

勤務時間を絶対に守る

 学年主任が絶対にやってはいけないこと。
 それは、学年の打ち合わせを勤務時間外にやってしまうことである。

 まずは学年主任になったら、勤務時間を絶対に守るところから始めるべきであろう。
 特別な事情によって、緊急の対処をするのでない限り、勤務時間を守れないなら学年主任は辞退した方がいい。

 チームで仕事している、しかもそのチームは自分の判断で行動を制限されているという自覚が足りず、ひどい場合は自分のスケジュールを優先する人が一定数いる。
 学年主任が自分の仕事を勤務時間内にやってしまい、それが終わってから「さあ、打ち合わせを始めようと」と言ってしまう。
 まるで「自分の時間が優先でいるのが主任」と勘違いしているのではないかと思う人がいる。

 チームのメンバーである同学年は、その打ち合わせの内容を聞いてから、自分の仕事を始めなければならない状態の時がある。
 学年の打ち合わせが勤務時間外に行われると、さらにその後に自分の仕事を入れざるを得なくなる。

 あるいは、自分でやっていたことを修正せざるを得なくなる場合も生じる。「早く言ってよ~。」となれば、怒りすら生まれるかもしれない。(言えないけど。)

 かつて、突然に打ち合わせが始まる学年を経験したことがある。
 5時過ぎなのだが自分の仕事をしていると、学年主任が突然「打ち合わせ始めようかね。」と言い出した。そして「資料出して。」と畳みかける。

 整理できていない自分も悪いのだが、不意打ちをくらい、資料が探せない。その時にはまだ職員室のPCが大きかったので、正面に座っていた主任がよく見えない。私は書類があるふりをしながら、話し合いに参加した。(笑)

 打ち合わせが勤務時間内に開始するのは当然だが、終わりも勤務時間内に収めなければならない。
 中には本当に9時、10時と学年の打ち合わせを続ける学年主任が存在する。
 だから、何年生担任だろうが、どれほどに優秀なチームであろうが、その主任の学年だけが、遅くまで打ち合わせをやっている。みんな帰るころでも打ち合わせをやっている。

 本当なら、管理職から指導が入るべきだったのだろうが、当時はまだ「学年帝国」の「専権事項」だったので(笑)、管理職も「がんばっているね」程度の評価しかしてなかった。

 ただ、若い教師にはそれだけで避けられる。嫌われる。
 同学年が決まった段階で、今年一年を覚悟する羽目になる。

 しかし、主任も自分の学年だけがいつもぽつんと残っていることを同学年のメンバーがどう思っているかを察するくらいの器量は必要だろう。
 少なくとも喜んではいない。コスパ、タイパを重要視する現代社会においてまさにガラパゴス状態である。
 ミドルリーダーたる学年主任が昨今の働き方改革に反しているなど、組織として論外である。

 打ち合わせの時間は、質を落とさなければ、短ければ短い方がいい。
 時折、雑談を混ぜて打ち合わせをするので、仕事と雑談を明確に分けるよう進行もすすめるべきである。

 「今から始めます。」と宣言して開始し、案件を処理して明確に「終わります。」と宣言して終了しなければならない。
 雑談はそれからでいい。雑談が悪いのではない。むしろ必要だ。
 問題なのは、メンバーが「これ仕事の話?」と思って参加している、そのモチベーションである。

 ここでは時間厳守について述べたが、それを成立させるための段取りも必要だ。

 それは追って述べていくことにする。

学年主任シリーズ 意外に語られてこなかったことに独断と偏見で切り込みます
01 先の見通しが第一の仕事
02 勤務時間は厳守!
03 やってはいけない打ち合わせ
04 チームでの合意形成の方法
05 初任者の教室を1000回見た
06 高段の芸「評価基準」
07 新しいことに挑戦しよう
08 時数計算は決して粗末にしない
09 そろえることより説明責任
10 仕事の任せ方

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