着替え
主運動の時間を確保するために、着替えの時間に着目しなければならない。
学級では着替えにどのくらいの時間をかけているだろうか・・・と尋ねられて、一番よくない答えは「分からない」である。
教師の意識の中で着替えの時間が飛んでいる。当然、全体の時間の設計もできていないだろう。何となく始まって、時間が来たら何となく終わる状態である。
着替えの時間は短くできる。
中学年以上なら、前の時間の終わりの合図から、全員が着替え終わるまで2分程度が目安である。
もちろん、トイレやお茶を飲む時間は除く。
そのあたりの調整は学年によっても違うだろう。
1年生は急がせると、トイレを忘れて、あとから大変なことになる可能性もあるから、きちんと行かせた方がいいし、暑い時にはどの学年でも給水としてお茶を飲む時間を確保するだろう。
また、男女が別に着替えるために工夫も必要である。教師の真ん中から間仕切りのカーテンをいれてある場合もあるだろうし、男女交互に廊下で待って着替える場合もある。更衣室のある学校もあるかもしれない。
そうした時間は別に考慮するとして、子ども一人が体操服を取りに行き、所定の場所で着替え、服をたたみ、準備する時間が2分と考える。実際に計ったことがあるが、早ければ1分で終わる。
そもそも子どもたちには、この時間が休憩時間ではなく準備時間であることを明確に意識させておかなければならない。何も言わなければ、子どもたちは教室移動の時間を休憩時間ととらえ、一息入れてしまう。
準備時間だと伝え、次への見通しをもって行動することを伝え、実際に時間を計るなどして行動にうつせるように指導する。
このような指導をすると、子どもをせかしているような印象を持つかもしれないが、慣れてくると問題ない。ゆったり準備しているように見えながらも、短時間で準備をするようになる。
ついでながら、服のたたみ方なども折に触れて指導しておく。高学年でも雑な子どもは一定数いる。服をたたんだからと言ってかかる時間はそれほど多くはない。
体育指導 「主運動」の時間を確保するための微細シリーズ
01 「主運動」という視点
02 着替え
03 教室移動
04 教室移動(高学年)
05 教室移動(残り時間)
06 準備・片付け
07 準備・片付けの微細なコツ
08 準備運動・集合
09 器具・用具・道具の整備
10 使用割
11 学習カード
12 個人の主運動を確保1
13 個人の主運動を確保2