6年分数のかけ算・わり算
6年生の分数のかけ算・わり算の攻略のポイントは、いくつも重なる手続きをいかに見落とさずに正確に処理できるかである。
一つ一つの手続きはそれほど難しいわけではない。
分数のかけ算は、分子どうし・分母どうしをそれぞれかければいい。
帯分数は仮分数に直して計算する。
分数のわり算は、分子と分母を入れ替えて逆数にする。
小数は分数に直して、全て分数だけの計算にする。
分子と分母に公約数があれば約分する。
計算処理の仕方としては6年生で新しいことを学ぶわけではない。わり算で、分子と分母を入れ替えることについて意味は学習するが、作業としては難しいことは何もない。
しかし、これらのどれか一つでもミスをすると正解にならない、というところがポイントなのである。
出題者側にしてみれば、子どもたちが見落としそうな仕掛けを埋め込んでおいて、うっかりミスを誘うことができる、パズルのような問題である。
だから、子どもたちにはこう話してきた。
「分数のかけ算・わり算は、問題を作った人と君たちの勝負です。問題を作った人は、小学生が引っかかりそうな仕掛けを埋め込んでいます。それに引っかからずにすべて仕掛けを見抜き、正しく答えが出せれば君たちの勝ちです。反対に、うっかりミスが出れば、出題者の勝ちです。
後から答え合わせをして小さなミスが一つ見つかっても、惜しい、惜しくないというレベルではありません。正解するか、しないかそれだけです。」
ゲームのような感覚で、出題者の意図を見抜くという感覚で解いてもらいたい。
「特に、約分には気を付けてください。意外なところにさりげなく埋め込んでいる場合がよくあります。(これは実際にそうである。)
答えの数字がなんだか大きいなと思う時は、まだ約分が残っている可能性があります。
約分は、決して油断しないで、必ずどこかにまだ残っていると思って探してください。」
分数のかけ算・わり算でテストの平均点は95点前後を取る。