4月を迎えるための3月 教師、学級、学校
おそらくは多くの学校でシステム化されていると信じたい。
現状チェックのためにお読みいただければと思う。
学校は、快適な四月を迎えるために三月を組み立てていく。理由は簡単である。
これだけ教育の状況が大変なのに、準備の時間があまりになさすぎる。
システム自体はほとんど根性論である。行政も管理職もこれを放置したまま、担任に新年度を迎えさせるのは、「つぶれたらごめんね」と言っている等しい。
(そうでないところは増えているようだが。)
だから、できることをやって自衛していく。
<教師個人編>
1 最後の参観授業が終了と同時に、掲示物をはずしていく。
一気にやらなくても十分に間に合う。昼休みに、教室に残っている子どもたちに手伝ってもらったりすると、ものすごくはかどる。
子ども個人に返却するものは、全部あるか確認してから、一時的に保管する。
その他の掲示物は処分できるように整理する。
2 市販テストなどの残りがないかチェックする。
必ず三月中旬に終わること。やり残していると今や処分問題である。泣
気を付けるのは、欠席していて終わっていなかった子がいないかどうかである。
3 その他の返却物を一か所に集めておく。
修了式の数日前に一気に返却するように固めておく。
こまめに返してもいいのだが、時々「ぼくのがありません」と後から言いに来ることがあり、教師も記憶がなかったりすると問題が生じる。
4 荷造り
自分の荷物を詰めておく。この作業も春休みやらないように全力で計画し実行する。
荷物の合間から子どもの作品が出てきたりすることがごくまれにある。
5 返却
学校の備品・消耗品などを年度末に一度返却することもあるだろう。
リストをもとにチェックして、できるだけ一か所に置いておく。
6 指導要録
修了式前に通信表と一緒に終わるのがベスト。
公文書であることから二つの原則がある。
その1 記入漏れはあってはならない。書くべきことは書く。
その2 最低限が書かれてあればいい。ここに莫大な時間をかける必要はない。
7 教室の掃除
修了式までに済ませる。
教室の棚の中も、一緒に済ませる。三月の掃除は、引っ越しのための掃除である。
子どもの荷物も最後の学習に合わせて持って帰らせる。
最後の体育のあと、体操服を持って帰る。
ノリやハサミなども、絶対にいらない日を決めて持って帰らせる。
子どもの荷物は最低でも修了式二日前に持って帰らせる。
テストも学習プリントもこの日に連動する。
その作業が、子どもたちにも終わりの意識を根付かせていく。教室がだんだん殺風景になっていくのも、大切な場面だと思う。
別れが少しずつ近づいていることを子どもと一緒に感じて、時間を大切に過ごしていく。そして、終わりの段取りの仕方も指導していることになる。
ごくまれに、4月になっても荷物がそのままの教師がいる。残念ながら論外である。
これは学校全体でルールを決めて、強制させるしかない。
次の人が困る。
最後に棚や黒板などを雑巾がけして完了。(これは春休みでもいいかな。)
<なぜ片付けなのか>
頭の中から、1分でも1秒でも早く、今年度のことを処分していく。
そうでなくても、子ども自身のことではぎりぎりまで考えることは多い。
だから、物や雑用などは可能な限り処分して、脳の負担を軽くしておくことである。
そして、春休みになったら、一息ついて次の準備にかかることができるようにする。
片づけは、見栄えのためでなく、脳の負担軽減が一番の目的である。
学校編・行政編につづく