卒業近づく1月ごろの話

子どもへの言葉

 みんなはまだあまり意識していないかもしれないけど、卒業が近づいてくると何となく不安な気持ちになってきます。

 制服の話や部活の話、私立に行く人、行かない人の話など中学校の話題が少しずつ増えてきます。塾に行った方がいいのかとか、先輩や先生は怖くないのかとか、そんな不安もあるでしょう。
 不安な気持ちになって当然なのです。

 君たちは6年間もこの小学校で生活をしてきました。今、12歳だからおよそ人生の半分をここで過ごしてきたのです。いや小さい時の記憶はあまりないことを考えれば、記憶の大半は小学校生活だと思ってもいいでしょう。転校してきた人たちも、小学校という環境にいたという点では同じです。

 そのみんなが、全く新しい環境に飛び込むのです。兄弟から聞いている人がいるかもしれませんが、それでも自分の目で見て、体験してみなければ分かりません。
 不安なのは誰もが同じです。先輩たちも、先生だって同じ道を通ってきました。

 その心の奥にある不安な気持ちのせいで、今までにないことをしてしまう人が時々出てきます。
 例えば、突然人の悪口を言う。ひどい態度で接する。悪いことをしているわけでもないのにある人だけ冷たい態度をとっていじめのようにする。
 下級生をいじめる。お金をたかる。
 中には万引きなど犯罪をしてしまう人もいます。

 後から見つかって「なんでこんなことをしたんだ」と聞かれても、自分でもよく分からなくなる人もいます。それはこの卒業前の不安のせいなのです。

 これが2月を乗り越えて3月になると、心の決心が固まるのか反対に落ち着いてくる人が多いです。
 

 さて、みなさん。自分がどこか変だなと思ったら、先生や友だちに相談してください。
 また、あいつこの頃おかしいなと友だちが心配になったら声をかけてあげてください。また先生にも教えてください。

 みんなでこの時期を乗り越えていけるといいですね。

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