告げ口の話

子どもへの言葉

太郎君という人が、先生の知らないところで先生の悪口を言っていたとします。
先生は、悪口を言われていることは知らないのです。

それを聞いていた花子さんという人が、先生に
「太郎君が先生の悪口を言っていましたよ。」
と教えてくれました。

みなさんは、華子さんの取った行動に賛成ですか、反対ですか。

(挙手をさせて意見を聞く。賛成、反対の意見をそれぞれ聞いてもいい。)

それでは皆さんに聞きます。
華子さんが先生に伝えてくれたことで、幸せになった人は誰ですか。

(子どもたちは考える。答えが出ない。)

 そうなのです、華子さんはいいことだと思って先生に伝えてくれましたがただ「悪口を言っていた」と言われただけでは、先生は悲しい気持ちがするだけでどうしようもないのです。

 もし太郎君のところに「悪口言ってたんだって!」と言いに行っても話がこじれるばかりです。
 この場合、花子さんはどうしたらよかったのでしょう。

(意見を聞いてみる。)

 この場合、ただ伝えるだけでなく、どうして太郎君が悪口を言っているのか、それを先生に伝えてどうしたらみんなが幸せになるかを考えて行動したらいいのですよね。
 正直にすべてを話すだけが、いいこととは限らないのです。

<補足>

 このパターンの話はよくある。これが花子さんの話が誇張表現だったりするとさらに混乱するし、今ならネットを介した話になればさらに複雑になる。

 状況によっては話した方がいい場合もあるだろうが、「幸せになれるか」という視点があることは伝えておくといい。

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