跳び箱運動は、着手をおろそかにすると、失敗やけがの原因になることが多い。
いくつかのまちがいの例を紹介する。
1,手がすべっている。
着手した位置が手前すぎて、手をすべらせながら前に移動していることがある。
これは、ツッと音がするので子どもにも分かりやすい。
これでは、大きな跳躍をすると跳び箱から手がすべり落ちることがある。
2,パタパタと片手ずつずれて着手する。
手前に着手しながら、前に行こうとして起きる状態を指す。
まるで、跳び箱の上を手で歩いているように見える。
3,両手をずらして着手する。
これは2のタイプによく似ているが、初めからずらして手を着くのです。
2のタイプも3のタイプも上半身が安定しません。
4,手のひらがついていない。
これは教師がよく見ないと分からない。子ども自身も気がついていないことがある。
手のひらがついているのは一瞬で、後は指5本だけで支えているように見える。
これらはいずれも不安定な動作の原因となり、特に遠くから跳ばせたり、遠くに跳ばせたりする場合に手で体を支えないために第二跳躍が崩れ、前につんのめって落ちる危険が生じる。
楽に跳べる段を使って、まず着手だけ意識させながら練習をさせる。