学校という場所は個人情報の塊であり、また大量の備品・消耗品を保管している場所でもあります。
ですから本来ならば、たとえ職員と言えども個人が自由に出入りを許されていい場所ではありません。実際に、学校の消耗品を持ち出して換金するような馬鹿な真似をした教師が昔いたという話を聞きます。
互いを疑うというわけではありませんが、以前のような牧歌的な学校とはすでに性質を異にしています。できる限り勤務時間内だけの在勤にするのがセキュリティ上安全と言えます。
仮に犯罪が起こったとしても、その時間に在勤していなければ何も問題はないわけですからね。
その意味では、誰がいつからいつまで学校にいたのかを、本当は常に明らかにしておかなければならないのが本来の在り方です。これは休日も含めてです。
そうした場所である割には、安全管理ははなはだ心許ないです。夜、突然人がやってきて、トイレを貸してくれと言われたら、何と答えるでしょうか。さらには、明らかな不審者がやってきた場合、どう対応するでしょうか。以前の学校では、朝体育館のそばにシンナー吸引をやっていたであろう痕跡が残っていたことがありました。
残念ながら、不審者に対応するという意味で、学校のシステムは完全にアウトです。
今、学校では遅くまで照明がついていると、税金の無駄遣いと批判されることがあります。クレームが来るかどうかはともかく、確かに照明も冷暖房も在勤時間が長ければそれだけ経費として使われていることにはなります。
最近、電話は自動で留守番電話になっていますが、仮に何らかのクレームを言いに学校に直接来られれば対応せざるを得ません。「時間外ですから」と断ることはできないでしょう。
これが学校に誰もいなければ、クレームを言いに来た人もあきらめざるを得ません。
学校は公的な機関です。
施設も備品、消耗品も全て税金で賄われ、私たちの勤務の公的な制度によって運用されています。こうした発言は、学校関係者にはドライに聞こえるかもしれませんが、さまざまな組織の透明度が試され、実際の運用の在り方が問われている今、あえて厳密な対応に進んでいく方が自分たちのためになるのではないかと考えています。