店じまい

学級経営

店じまい

 学級担任の仕事のいいところは、一年の区切りがはっきりしていることだと思っている。
 四月になれば、担任する子どもたちも、学年も変わり、リセットされる。
 もし今、「ああ、もっとこうしておけばよかった」と思うことがあれば、今度はそれを次の学級で生かすことができる。

 今自分の課題が見つかったのなら、忘れないうちにノートなどに書き留めておくことをお勧めする。

 自分の学級をふり返るのは、取り組んでいる今が一番見えている。
 しかし、これが四月になればあっという間に忘れる。(個人の実感です。)

 教師自身も環境に慣れないうちに、ゴールデンウイークがやってくる。そして、夏休み。
 その頃には、新しい「ああ、もっとこうしておけばよかった」が生まれてくる。

 さて、年度末が近づいてきたら、店じまいにとりかかる。これは、学期末も同じである。

 まず、教室の棚の中をチェックする。
 余ったプリントややっていない教材がないか確認する。テストが残り何枚あるかも調べておく。
 返し終わっていない作品はなるべくすぐに返す。
 掲示物は、最後の学習参観のために必要なものを残すだす。参観が終わると同時に外していく。

 掲示物を片付けるのに、放課後の時間をわざわざ取るのはもったいない。
 子どもたちが授業中に、活動している間に少しずつ外すこともできる。昼休みなら、教室に残っている子どもたちにお手伝いをお願いできる。
 廊下の掲示物も、最後の参観終了と同時に外します。

 教室に置いている教科書や教材も、最終日を確認して次々に持って帰らせる。もう、絶対に使わないものなら、すぐにでも持って帰らせてもいい。
 3月末なら、子どもたちと共に教師の荷物も片付けておくように段取りする。

 片付けが早めに終わると、むしろ未来に目が行くようにななる。次は何をしようという発想が、頭の中に浮かんでくる。
 子どもたちの学習が次々に終われば、残った時間をさらに有効活用しようと思えてくる。

 時間を有効に使おうと思うなら、「店じまい」の段取りを決めることである。

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