さまざまな視点から述べたが、結局はいくら職員室で国や行政の悪口を言っても、予算は1円も増えないということである。
そうでなければ、国防、医療、治安、土木、経済などよりも教育の方が重要であると理解してもらうための社会運動を起こすかと言えば、それも現実的には難しいだろう。
なんだかんだ言って我が国の教育システムは、外見上比較的よく動いている(ように見える)。
この低予算の現状にも関わらず、である。
しかし、あちこちが軋み出しているのは間違いない。
対応は急がなければならない。
本当に働き方改革が必要だと思えば、今とりあえずできることは一つしかない。
自分の身は自分で守り、自分で立ち上がる
これだけだ。
教師の仕事は努力に応じて給料が増えるわけではない。副業も禁止されている。
代わりに安定度は高い。(昇給しないという悪い意味でも安定しているが。)
福利厚生も充実していると言っていいだろう。休暇の制度などは他の職業と比べれば、相対的にいい部分もあるのではないだろうか。
だから、現場でこれから働き方改革をしていくとすれば、次のような方向性を考ええる。
一つ目が、超勤の削減。
二つ目に、心理的ストレスの軽減。
三つ目に、二つと重なるのですが、業務全体の軽量化。
これらを教育委員会レベルで取り組めるもの、学校現場で取り組めるもの、学年などチームとして取り組めるもの、そして個人で取り組めるものに整理して、できるところからやっていく。
教育委員会レベルでも(少ない予算の中で)取り組んでくれていることは、いくつもある。
お上の言うことはとりあえず全部だめ、という思考の枠は外して、いいものはいい、だめなものはだめと冷静に判断することが必要がある。
言いたいことはいろいろあるけれども、職員室で愚痴を言っても何一つ変わりはしない。
今からできることは何か、それを見つけていく前にもう一つ重要な視点があります。
それは現場そのものの問題と教師個人の問題である。 続く