ご飯やパンは主食であること、そして特別に濃い味がついていない。これは、他のおかずと一緒に食べるためである。ご飯とおかずが同じ量ずつ減っていくのが、理想的な食べ方である。
小さい子どもは同じものばかり食べるという話をしたら「自分もやっていた」と記憶している子どもはかなりいる。そして「今もやっている」という子どももいる。
ご飯やパンはそれ自体の味を控えめにしていることで、例えばご飯ならどんぶり、パンなら調理パンという方法もくふうされてきた。
汁物はのどを潤すためにも必要なので、主食とおかずを食べつつ、時折汁ものを口にするのが理想である。
よその家に招かれたときに、一つのものに全く箸をつけないでいるのは「まずくて食えない」というメッセージなり、その気がなくても失礼になるので気を付けること。
必ずしも同じ順番で食べる必要はない。そのような形式的な教え方をしては目的を見失い、マナーにはならない。
賛否はあるだろうが、私は和食に牛乳を付けていることには疑問を感じている。米飯を食べつつ牛乳を飲む習慣があるのは給食だけではないか。
そこで、子どもたちにもその話をする。
今までそれで慣れているならば、並行して口にしてもいいが、和食の場合は牛乳を最後に飲んでもいいことにしていた。
のどが渇いたからと言って、牛乳を先に飲むとおなかがいっぱいになって、他のものが入らなくなる。これは牛に限らず、飲料水はみな同じである。
通常の食事でもお茶は最後に飲むものである。はじめからお茶を飲むのは、この食事はまずいから箸がつけられないというメッセージになるので気を付けること。
給食ではあまり関係ないが、漬物から先に手を付けるのも同じである。漬物に先に手を着ける、食事がまずいので他に食べるものがないというメッセージになる。
こうした基本的な話を、給食の合間にしておく。
ほとんどの子どもたちは知らない。
知らないままに大人になるということは、どこかで恥をかくことになるから、今勉強になってよかったねと、付け加えておく。
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