授業開き ノート指導2
書き終えたところで、もう一度自己採点を聞いてみるといい。
「先生が初めに20点といった意味が分かるでしょう?つまりそれだけ君たちがあっという間に成長したということです。」
解説を加えておく。
「人間は自分で書きながら、書いたものを見てさらに記憶を強めていきます。
力を入れて書けば、指の神経から脳に伝わります。それを目で見ます。見るときに大きくはっきりした数字や文字だとそれだけ記憶しやすいのは分かりますよね。
ノートをていねいに書くのは、自分の記憶力を高めるためです。同じようにノートに書くのなら、記憶できた方がいいですよね。」
2の段を書かせるのには意味がある。
九九の中では2の段は覚えている子どもが多い。それに「2×」までは何度も同じものを書かせることができる。(2は難しいのでちょうどいい練習になる。)
途中から答えが二けたになる。その時には答えの十の位は常に「1」なので、今度は1の練習にもなる。
時間に余裕があれば3の段も書かせる。(高学年ならいけるだろう。)
続きではなく次のページに書かせる。こうして必要に応じてノートは詰めなくてもいいことを体感させておく。
念のために三の段をみんなで唱え数を確認させて、指示を追加し負荷をかける。
「さっきの二の段を同じくらいの濃さ、大きさ、ていねいさのまま、少しスピードを上げていください。前と同じようなことをするときには、より速く、よりていねいに、そしてより正確に書くのです。これを繰り返していくと、速いんだけれどもきれいなノートになるのです。」
書いている間、教師は机間巡視をしながらほめていく。どんどんほめていく。
時々三の段の答えが出ない子もいる。さりげなく、独り言のように教師が唱えていけばいい。この場では覚えていなくても何も言わない。ノート指導が目的である。
同時に、気を付けることは何度も何度も口にし、できている子どもをほめ続けること。