日記指導のテーマ一覧

教育技術シリーズ

 これまでに出した日記のテーマを紹介する。見たこと日記シリーズは前号で述べた。

1 もしもシリーズ

 もしも朝起きたときに小人になっていたら。
 もしも朝起きたときに男と女が入れ替わっていたら。

 このもしもシリーズは子どもに好評である。帰りの会でテーマを伝えるときに、書き出しだけ話して、イメージさせる。その続きを書いておいでと伝える。だいたい、夢だったという落ちで終わるパターンが多い。

2 隣の人

 席替えをしたらこのテーマで書かせることが多い。慣れてきたら三日、四日連続で書かせる。すると、上辺だけで書いてきたのがどうしても本音を書かなければならなくなる。そのあたりからが面白くなる。

3 近頃の自分

 このアバウトな題名がむしろいい。関心のあるものが人によって違うので、アバウトな題名によってむしろ本心に近づける。

4 クラスの友だち

 これはあえて一人選んで誰かを書かせるというもの。これも間隔を置いて数回出す。もちろん、前書いた人以外の人から選ぶのだ。回を重ねるごとに子どもたちが悩み悩み、本音をのぞかせていくのがおもしろい。

5 めだかとセロテープの関係

 この一見何の関係もないもの同士が、いかに関係あるかをでっちあげていく想像作文である。

6 歯磨きの順番

 これは接続詞の使い方を教えるための作文、どこから磨いてもいいが、まず、次に、と接続してつないでいくように書かせる作文である。

7 行事

 行事があると、その感想を書かせたりはしていた。別の用紙書かせるのではなく、日記に一元化しておくと、後から集約するのに便利だったりする。
 行事については、そのまま卒業文集の原稿作成の練習にもなる。
 行事の前日に、明日のことを想像させて書かせることもあった。

8 書き出しの限定

 〇〇から書き始めなさい、というテーマもある。
 音から始める、セリフから始めるなど、これは作文技能の向上のための方法

9 授業

 その日のある授業について感想を書かせる。
 授業の再現能力を見るのに、使える。特に担任が授業していない専科の授業について書かせるのにいい。

10 今だから話せること・幼いころの自分

 昔の自分を振り返らせるテーマ。特に前者は自己開示のテーマなので、このテーマでどんなことを書いてくるかは子どもによって違う。子どもを知る上でも時折出してみたいテーマである。

11 自由

 好きなテーマで書いていいことにする。慣れてくると、これが増えてきた。
 前にも書いたが、できごと日記を書いてしまうと途端に面白くなくなる。日記という言葉にしばられて、その日にしたことを書かないといけないとの思い込みが抜けない。

 そこで、自分で見えるものや考えていることを抜き取って、そのことについて書いてみることを話した。

 これまでにさまざまなテーマで書いてきたためか、後半にはこの自由テーマでも、何気ない目の前のことについて、自分の考えを書くような随筆風の日記を書く子どもも増えてきて、読んでいても楽しかった。

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