日記指導「見たこと作文」系テーマ

教育技術シリーズ

 四日目からは違うパターンのお題でもいい。(後述する)

 見たこと作文は、そのまま理科、社会、総合、あるいは生活、家庭、図工などにも転用可能である。
 年度当初は、折に触れて書かせていくと、教科指導と日記が連動する。

 さて日記のテーマとしてはほかにも次のような例がある。

「身の回り」
 いつも勉強している場所、自分の机でも、居間でも、台所でもいい。そこに座ったら、周りをぐるっと見回して、見えるものを全て書いておいで、というお題である。

「自分の宝物」
 宝物を書かせるときには、どこが宝なのかを書かせたりするのだが、これも見たこと作文の原則によって、見えたとおりに書かせていい。ただし、先にも述べた自分の思いも書くことができる。

 単純に見えたことの記述で終わる「見たこと作文」に感情的な部分を入れるには、比較的楽しいお題である。
 見たこと作文のテーマは、皆が共通してみることができるもの(同一のものでなくいい。)を選ぶこと。また素材によっては自分の感情を入れたり、数値を入れたりできるようなものを入れ込むと、全体として作文力向上につながる。

「〇〇(担任)先生」
 これも見たこと作文の形で書くことができるのだが、家で書くときに目の前に先生がいない。つまり、見たことなのだが記憶を媒介にして書かせることを狙っている。当然ながら、見たことだけではなく、話をしたことや思い出にも触れるだろう。

 しかし、あくまでも見たこととして書かせる流れになるとイメージがわく。そのなかで、人柄や会話したことなどが表現に入り込んだとしても構わない。

「家族(の中から一人)」
 今度も人間対象だが、今回は読み手になる教師の方が、家族を知らない状況の中での日記である。少し書きぶりが変わってくるだろう。こうして微妙に論点ずらしをしながら、多彩な書き方になれていかせる。

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