ハードル走4
二歩目は太ももを地面に平行になるように広げハードルを越させる。この動きは特殊なので一歩目よりも練習が必要であろう。
二歩目を普通の向きのまま通りぬかせようと思うとどうしても「跳ぶ」ことになる。跳ばずにまたぎこすためには、足を広げなければならない。広げた状態でハードルを通り抜けたら、すばやく元の形に戻す。
この特別な動きにまず慣れるために、止まった状態で足の動きを確認し、歩きながら(このときは一歩目を気にせず)スムーズに通り抜ける感覚をつかませるような手順が必要となるだろう。
ある程度できるようになったら、一歩同様に一台のハードルを走り抜ける練習をする。
「跳ばない」「またぎこす」ことに子どもたちの意識を向けさせるように教師は声をかけておく。
通常、ハードル走を行う時にはハードルを「跳ぶ」という言葉を使う。この言葉をつい使ってしまうために、動作も「跳ぶ」ことになる。子どもたちが学習を始めたときに、ぴょーんと跳んでいたのも、そういう種目なのだと思っていたからだ。
学習中は「またぎこす」「通り抜ける」「走り抜ける」というような言葉を意図的に使う方が、子どもたちのイメージを維持できる。
二人組の子どもたちが教師のチェックを受け合格したら、二人組同士を組ませ、四人で二台のハードルを使うようにする。二台を並べて置き、それを四人が使って連続で跳ぶ練習をさせていく。
このあとさらに、合格したグループ同士を組ませて、四台セットにして練習ができるようにする。
ここまでが第2時である。第3時も同じことを練習してもいい。まずはこのフォームに慣れて、駆け抜ける運動に十分慣れさせる。
台数を増やさずに一台、二台を練習すると、子どもたちの意識はフォームに集中できる。一緒に活動している友だちも指摘がしやすい。
こうして「分かる楽しさ」と「できる楽しさ」をつなげることができる。
次回からは、コースを設定して、本番通りの練習を進めていく。