走り高跳び8
気を付けること
2 身長との関係
走り高跳びは、身長が高い方が有利な運動である。
これは子どもたちにも話しておく。話しておく方が、それぞれの目標が立てやすい。背の低い子どもが、背の高い子どもと同じ高さを跳んでいるとすれば、結果としてその子の方が能力が高いことになる。
走り高跳びには目標の目安を決める表がある。身長と短距離走から目標値を割り出す表である。これを使って目標を設定する方法もある。
3 補助
先にバーを落とした時のために、前に跳んだ子どもが拾うようにすればいいと書いた。
しかし、このように高さを意識するようになると、例えばスタンドの近くに人が立っているのが目に入るだけで無意識に動きが抑えられる。
だから、この時期にはバーを落とした子どもが自分で元に戻すように方法を変更させる。
第1時のように、回数を増やす跳び方をするわけではないので、問題はなくなる。
4 助走の自己申告
跳ぶ前に「行きます!」とか「跳びます!」と自己申告をさせる。
これは同じ高さのバーに、左右の両方から待っている子どもが出てくるために、順番と安全の確認をするのが第一の目的である。
また、申告をして助走を始めることで、自分で運動の空間を創り出すことできる。雑談をしながら何となく跳ぶようなことはせず、申告した瞬間に周りと自分を断ち切り、跳躍に集中するのである。
5 疲労に注意
子どもたちが活動に集中するほどに、跳躍の回数は増え、緊張度も増すので疲れが出てくる。陸上の選手でも大会では7回の跳躍が限界と聞いたことがある。
自分の目標とする高さを決めたら、自分の体力を考えながら45分の授業の中での運動の配分をするようにも伝える。疲れてくると高さのある跳躍は事故の原因になる。
そのくらいの運動が1時間でできることは、体育の学習としては合格点なのだが。