走り高跳び7
第3時以降
準備運動と慣れの運動は同じように進める。ただし、第1時のように極端に低い高さにはもうしない。
子どもたちには始めるときに「まずは楽に跳べる高さから始めなさい」と指示をする。
広い意味ではこれも準備運動の一種なのである。
第2時までは、慣れの運動から高さへの挑戦に自然に移行させたが、第3時以降は、一度集合し、どのスタンドがどの高さなのか、安全に跳ぶにはどうしたらいいかなどの確認を行ってから始める。
第1時や第2時は、跳躍の回数がかなり多い。高さがない分、回数を増やすことができる。今後高さに挑戦するようになると、精神的にも肉体的にも疲れが出てくる。だから、回数を増やすことは指摘しない。
むしろ、1回1回の跳躍の中で、自分の動きについて考えるようにさせていく。やみくもに跳んでも記録は伸びない。
気を付けること
1 視線
走り高跳びも視線を意識させることは大切である。先にも述べたように、視線はバーに向いていなければならない。
それも跳躍の瞬間も、である。踏み切った足が膝を体に引き付け、上方向に跳躍をしているか、そして自分の「かかと」がバーを越えているかを見届けさせる。
見ることを意識づけることで、自分の動きをつかむことができる。
放置すれば、子どもは自分が跳べる跳べないの原因を分析しようとはしない。高学年ほどに考える体育、すなわち「分かる楽しさ」の要素を授業の中に入れていく。
まずは一歩目がバーを越えなければならない。50cmを跳んでいるときに、膝を曲げて(膝を折って、という表現の方が正しい)跳んでいる子どもは一定数いるものだが、高さが出てくると膝を折って跳ぶのは無理である。
高さとともに多くの子どもはフォームが変わるのだが、変わらない子どもも少数いる。一それも教師が指摘をしていくのがいいだろう。