体育指導44走り高跳び7

走り高跳び7

第3時以降

 準備運動と慣れの運動は同じように進める。ただし、第1時のように極端に低い高さにはもうしない。

 子どもたちには始めるときに「まずは楽に跳べる高さから始めなさい」と指示をする。

 広い意味ではこれも準備運動の一種なのである。

 第2時までは、慣れの運動から高さへの挑戦に自然に移行させたが、第3時以降は、一度集合し、どのスタンドがどの高さなのか、安全に跳ぶにはどうしたらいいかなどの確認を行ってから始める。

 第1時や第2時は、跳躍の回数がかなり多い。高さがない分、回数を増やすことができる。今後高さに挑戦するようになると、精神的にも肉体的にも疲れが出てくる。だから、回数を増やすことは指摘しない。

 むしろ、1回1回の跳躍の中で、自分の動きについて考えるようにさせていく。やみくもに跳んでも記録は伸びない。

気を付けること

1 視線

 走り高跳びも視線を意識させることは大切である。先にも述べたように、視線はバーに向いていなければならない。

 それも跳躍の瞬間も、である。踏み切った足が膝を体に引き付け、上方向に跳躍をしているか、そして自分の「かかと」がバーを越えているかを見届けさせる。

 見ることを意識づけることで、自分の動きをつかむことができる。

 放置すれば、子どもは自分が跳べる跳べないの原因を分析しようとはしない。高学年ほどに考える体育、すなわち「分かる楽しさ」の要素を授業の中に入れていく。

 まずは一歩目がバーを越えなければならない。50cmを跳んでいるときに、膝を曲げて(膝を折って、という表現の方が正しい)跳んでいる子どもは一定数いるものだが、高さが出てくると膝を折って跳ぶのは無理である。

 高さとともに多くの子どもはフォームが変わるのだが、変わらない子どもも少数いる。一それも教師が指摘をしていくのがいいだろう。

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