走り高跳び2
そこで、子どもたちには授業の導入から、このはさみ跳びで跳ぶことを教える。はさみ跳びがなぜいいのかという原理的な説明はあとでいい。
まずは体を慣らしていく。
スタンドは4台から6台出す。このくらいあると、子どもたちは途切れることなく練習ができる。
配置は、4台ならば正方形を作るように、6台なら六角形を作るように配置する。
こうすると互いの助走が邪魔にならずに、それでいながら全体の場が比較的に近くに設置できる。教師も見やすい。これを仮に横に一列に並べるとすれば、助走のスペースを取るためにスタンドとスタンドの間はかなり開けなくてはいけなくなる。
高さは全て50cmとする。
50cmとは、跳ばなくてもまたぎこせる高さである。これを跳ぶ。
跳び方を子どもたちに教える。
離れたところから助走する。近づいてきたら、体をバーに平行に向け、横向きに跳ぶようなイメージで足を上げる。足はずれて跳び越すので、ポンポンと着地するようになる。
ここまで説明して一度やらせてみる。時間を取って何度か試させる。助走は右からも左からも試すように指示をする。
これだけの説明ではさみ跳びができるようになるのは、約半分であろう。
子どもたちは自然に正面から跳ぼうとする。何度か試させると、次第に正面から跳ぶことに戻るようになる。
また入り込み方は正しいのだが、踏切の足が反対になる子どもも一定数いる。右側から入り込めば、右足を先にあげることになるのだが、左足をあげ、体をひねるように着地する。
一つの原因は助走の方向があっていないことが考えられるので、左右両方助走させ、自分に合う方を見つけさせる。ただし、まだこの段階では両方の方向から跳べるように慣れさせた方がいい。
助走を反対からすると、踏み切り足もまた入れ替える子どももいる。これは、明らかに間違えている。ゆっくりまたぐ形でいいから、はさみ跳びの踏み切り方を身につけさせる。
間違えた跳び方が多ければ再び全体指導だが、少なければ練習の中で声をかけていく。