体育指導36変則サッカー1

ちょっと邪道なサッカー

 サッカーは冬に実践することが多い。6年生でも3学期の実践になると、さすがに忙しくなり、正直なところゆったりとサッカーをやっている暇がない。

 そもそもサッカーは習っている子どもが一定数いる反面、授業以外では全く触れない子どももいる。しかも手を使えず足だけで捌くので、技術の習得に時間がかかる。結果として授業では個人差がものすごく開いている状態で実践することになる。

 何か指導をしないままでゲームをさせると、得意な子どもたちの独壇場となり、周りは全く動かなくなる。

 時折、果敢に挑んでいく女子の姿を見ると、がんばっているように見えるが、それが全体の中で大きな影響を与えているわけではない。

 そこで、ちょっと邪道なサッカーを実施したことがある。

 男女ペアに一つ、ハードルを用意させる。

「今から、ハードルサッカーをします。対戦は、今のペアの男子対女子です。1対1でゲームをします。

 持っているハードルを好きなところに置きます。ハードルから少し離れたところから自分たちで始めてください。ハードルをボールが通過したら、1点です。」

これなら1対1なので、苦手な子どもでも動かざるをえない。しかもゴールがハードルなので、得意な子どもたちの強いキックも使えない。

 運動量はどの子どももあがる。

 2分程したら、一度やめて集合する。

「勝った人? 残念ながら負けた人?」

 聞けば、これでも相対的に男子が圧勝する。

 条件を増やす。

「2回戦です。

女子はハードルのどちらの方向から入れても1点です。男子は片方だけです。」

 2分ほど実施する。また集合して、勝ち負けを聞く。

 これでもまだ男子の勝率が高い。

 さらに条件を増やす。続く

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