バスケットボールの指導 基本的な考え方
先に示した特徴から、授業の基本を確定する
1 まずボールに慣れる
怖い気持ちを持ったままで練習やゲームをやっても、楽しくないし、上達もしない。
授業の初期段階ではボールに慣れる時間が必要である。パスやドリブルを使った活動を一定時間確保する。
そのために、一人に一個のボールが行き渡るようボールの数を確保しておく。
2 シュートをうつ
バスケットボールの原初的なおもしろさは、もちろんこの難度の高いゴールへのシュートを成功させることである。どの子どももシュートがしたいだろうし、成功させたいはずである。練習でもゲームでもそうした場が設定できるようにする。
3 ゲーム中はドリブル禁止パスだけ
コート内でのボールの移動はドリブルとパスである。経験のある子どもたちがいれば、自分でドリブルをしてボールを運ぶ可能性が高くある。経験者でなくても、子どもたちの中には「とりあえずドリブル」で動こうとする場合が多い。あえて禁止してみる。
これによってパスだけがボール移動の手段となる。実は、パスはつながればドリブルよりも早くボールが移動する。パスだけの練習は、自分が高校時代にもやっていた。
4 3人対3人
ドリブルを禁止する上に人数を減らすと、全員が動かないといけなくなる。ゲームの中に「お客さん」を作らない。
代わりに1試合3分あるいは4分として、前後半実施で1セットとする。運動量が大きくなるので3分から4分でも十分に息が上がるくらいの活動になる。
またこの方式だと、1セットのゲームの中で全員が一回は最低でられるようになる。
4 審判不要
トラベリングを厳密に判定すると、全くゲームが流れなくなる。(それほど、子どもたちのトラベリングは多い。)およその判断でいい。身体接触やラインオーバーも同じである。昼休みのドッジボールのように、アバウトなルールとラインでも子どもたちは互いに侵してはいけない領分を理解してやっていく。