体育指導27動きの特徴

動きの特徴

 それぞれの運動には固有の特徴がある。それを意識しておくと指導の時に子どもたちの動きがよく見える。

1 跳び箱運動

 跳躍を含む運動はいろいろあるが、跳び箱運動は「両足踏切」である。ほかの跳躍はみな片足踏切である。縄跳びも両足だが、跳び箱は走ってきながら、最後だけ両足に切り替える。

 これが難しい子どもも少数だがいる。跳び箱を片足踏切で跳んでしまう。

2 走りと歩きの違い

 二つは何が違うのかと子どもに聞いたら、スピード以外ほとんど出ない。しかし、歩くよりも遅く走ることはできる。必ずしも走る方が速いとは限らない。

 走っているとき人間は、両足とも地面から離れる瞬間が一瞬だけある。これに対して、歩きは常にどちらかが地面についている。

3 跳び箱運動2

 跳び箱運動とは、「助走 → 踏切 → 第一跳躍→ 着手 → 第二跳躍 → 着地」という一連の動作を言う。一度跳んで手を着き、さらに大きな跳躍を生み出す動作である。

 よって、この着手のない跳躍は、跳び箱運動とは呼ばない。

 第一跳躍と第二跳躍のパターンの組み合わせで技は多彩になる。(小学校の場合はほどんど第二跳躍の変化のみである。)着手の後、第二跳躍で上体を起こす動きを切り返し系、第二跳躍で回転するものが回転系、スプリング系である。

4 陸上運動と器械運動の違い

 陸上運動は上達していっても基本的な動きは変わらない。幼児もオリンピック選手も箸リフォームは基本的に同じである。

 これに対して器械運動は上達していくごとに動きが変わる。特に身体と物や床との接触が減っていくのが特徴である。

 器械運動は技に系統があり、ある技だけが単独できることはない。ある技ができるためには、その前段階にある技ができるようになる必要がある。反対に言えば、順に系統をたどっていけば、上達していく道筋が見えてくる。

 運動の特徴を理解しておくと、教材研究に役立つ。

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