目線
運動と目線は重要な関係にある。体の動きばかりに注目していると気づかないままで間違った指導をしてしまう。
1 バッティング
バットにボールが当たらない子どもに、「あたる瞬間を見て」と指示するとヒット率がかなり高くなる。嘘みたいと思うだろうが、子どもは腰をひねってバットを振るときに、顔も回っているので打つ瞬間に違うところを見ていることがしばしばある。
2 ドッジボール
ボールを投げるときも同じである。構えているときは投げる方向を見ているが、投げる瞬間に腕が前方に伸びるが、その瞬間に顔が横を向いている子どもは相当いる。
「最後まで投げる方向を見て」と指示する。投てき板のようなものを狙って練習すると分かりやすい。
3 バスケットボール
「最後までゴールを見つめて」と指示する。バスケットの場合はシュートをした後に指先がどこを向いているかでボールの方向が変わる。特に片手でシュートするときは顕著である。ひじが外に張っていると、投げた後で指先はゴールの方向ではなく、外を向いている。
子どもには指先とゴールが一緒に視線に入るようなフォームを心がけさせる。
4 走り幅跳び
距離の伸びない子どもは、その距離しか見ていない。跳ぶというより大股でまたいでいる。
見ている以上の先に跳ぶわけがない。そんなことをしたら、危険だからである。目線が着地点を決めている。
5 水泳
ゴールを見たくて、顔を上げて泳ぐ子どもがいる。あげた顔に水が当たり泳力が伸びない。ブレーキになっているのだ。子どもたちには「前を見るのではなく、プールの底の白い線を目安に泳ぎなさい。」と指示をする。
6 跳び箱
助走の時に下を向いて走っている子どもは多い。「跳び箱を見て走っておいで」と指示する。