ようやく勤務管理が出勤簿押印からデジタルに変わった。
便利になるのかと思ったら、その逆だった。
職員カードを使って出勤時と退勤時にカードリーダーに読み込ませると、自動的に記録が残る。 しかし、人間だから入力を忘れることもあるし、あるいは機械の不調で読み込めなかったこともあるかもしれない。
そうなると、「きちんと入力しているか、各学校で確認してね。」と要請がくる。そう、教頭の出番である。
管理職のPCから、全職員のデータを見ることは可能なのだが、いちいち調べて目で確認しなければならない。
こんなのは、定期的に教頭の画面に「〇月〇日出退勤の不備があります。」などと自動的に出てくるようしてくれれば、問題は一発で解決する。
出勤簿に押印していたかどうかなら、一か月分でも1分あれば確認できたが、むしろデジタルの方が面倒である。
その上、働き方改革ということで超勤調査の要請があった。月間で超勤が80時間を超えている人を調べて、その人に医師の面談が必要かどうかまで報告しろという内容だ。
その調査も管理職が調べろという。
まず、全職員の出退勤を一覧にして出す。それをエクセルのCSVファイルに転換し、委員会から添付されてきた読み込み用のエクセルファイルにコピペ。すると自動計算で80時間を超えている人にマークがつく・・・一言で書いたが、最速でやっても20分程度は持っていかれる作業だ。
しかもこれは全員が正しく入力していることを確認した前提である。入力がなされていなければ、まずそこから修正である。
さらに今度は、「勤務間インターバル」調査がきた。前の日の退勤時間から次の日の出勤時間までの間が11時間以上空くようにという通知が出た。それが守られているか、調査をしないさいという要請である。
これも同じく、職員全体を一覧にして・・・という作業だ。勤務時間を調べ、勤務していない時間も調べろと言われて笑うしかない。
お分かりだろう。データがある以上、この作業は全てシステム上で処理が可能なのである。全て自動的に計算し、一覧表にするまでをやろうと思えばできるはずである。
何なら情報として教育委員会に直接把握することすら可能なのだ。
それをなぜ教頭が行い、エクセルで委員会に報告させるのか。理由は簡単である。
システムを構築する金を出していないからだ。金を惜しんで、人を使っている。
中途半端にデジタル化するせいで、むしろ忙しくなっている。