学習発表会などの行事で、見ている態度について。
学習発表会でほかの学年の人が発表しているときに、どんな気持ちで見ていますか。
自分の知っている曲が流れたり、おもしろそうなだと思ったりした時だけ見ていて、興味がなくなったらおしゃべりをするような人がいます。
君たちも練習してきて、この場に参加しています。ここに来るまでにたくさんの練習を積み重ねてきました。だからこそ、その成果を見てもらいたい、聞いてもらいたいと思っているはずです。
それはほかの人たちも同じでしょう。
演奏される曲は、君たちの好みではないかもしれません。おもしろいと思わないかもしれません。人間ですから好きなもの、嫌いなものはそれぞれでいいです。好きになれとも言いません。
ただし、他の学年が出ているときに、その向こうに自分たちと同じような練習の積み重ねを想像できなければいけません。
自分たちの兄弟や習い事で知っている人、近所の子なども見えるかもしれません。その人たちも自分と同じようにがんばったんだんなあと思えば、その時の見ている姿になって表れるはずです。
人を大切に思う気持ちを英語でリスペクトと言います。日本語で「尊敬」と訳がついていますが、尊敬のように自分よりも上だと思う必要はないのです。
その人の生き方や今までの努力などを、自分と同じように大切だと思うことがリスペクトです。それは年齢や性別、その人と合う、合わないなどとは関係のない気持ちです。
君たちがここに至るまでに自分は努力をしてきたと思えるのなら、きっとほかの人への想像力も働くはずです。
<補足>
リスペクトという言葉は個人的に好きな言葉であり、子どもたちにもよく話していた。
鑑賞の態度とは、プロの演奏会でもそうだが、リスペクトが前提である思っている。これは年齢や立場は関係ない。大人も同じである。