アイコンタクトのできる目

子どもへの言葉

人間の目は、他の動物にはない特徴があります。何だと思いますか。

それは白めの部分が大きいということです。ほかの動物はほとんどが黒目ばかりで、白目がよくわかりません。

 さて、この白目の目の部分が大きいということはあることに役立っています。何だと思いますか。

(自由に考えさせてもいいし、さっさと説明してもいい。)

 この白目の部分が大きいことで、その人がどちらを見ているか、つまり視線が分かるのです。ほら、やってみますよ。先生は今どちらを見ていますか。

(あちこち見て実演してみる。)

 誰を見ていますか。(答えさせてもいい。)

 どこを見ていますか。(答えさせてもいい。)

 まだ人間がお猿さんの仲間に近いくらい大昔、今よりもずっと小さくて弱い存在でした。その時から人間は集団で生活をしていました。

 時には草むらに隠れて、お互いに合図をしなければなりません。その時にこの白目が大きいことが役に立ったのです。誰と誰が目が合っているのか、危ないものはどこにあるのか、言葉を話さなくても伝えることができます。

 目を合わせることを「アイコンタクト」と言いますよね。

 アイコンタクトができるのは、人間が昔から身につけてきた、生きるために必要な武器の一つだったのです。

 授業でもアイコンタクトが大切と言われているのは、学校だからではなくて、人間が持っている大切な武器だからなのです。

<補足>

 この話に表情の話や目力の話を加えてもいい。

 人間の目が表現豊かなのは、それだけコミュニケーションとして重要なツールとして進化してきたからなのだ。使わせることが「人間としての強み」を生かすことになる。

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