教育委員会への文書報告にはまだ無駄が多い。
以前は紙に書いて報告していたのだろうが、今はほとんどデジタルである。
ごくまれに紙で送れというものがある。公印を要するものである。かなり減ってきたのだが、まだ残っている。
素朴に疑問が残る。これは教育委員会全体で統一はしないものなのかと。
以前には、エクセルデータを送ったものと、その文書をプリントアウトして公印を押したものを紙としてまた送れという二重のものもあった。なぜ二度手間か聞いたことがある。
その文書はあるサポート事業の補助員の勤務報告なのだが、毎月月末に報告をしていた。
公印を押した紙ベースのものが委員会に届くまでに時間がかかる。それを待っていては給与の計算が間に合わないそうだ。だからとりあえずデータで送って、あとから正式に送ってくれということらしい。
現場にしてみれば、そんな事情は知ったことか、という内容で二度手間を取らされていた。(今、その事業そのものがなくなったのだが。)
現在は、市の行政全体がオンライン化され、学校や事業ごとのメールアドレスも、職員個人のそれもある。文書の報告要請はほぼ100%デジタルでなされ、そのほとんどをデジタルで返す。一見便利になったように思える。
文書依頼がメールでくる。そこにエクセルファイルが添付され、「これに記入して期日までに送り返してね」という依頼である。現場では、その添付データを開いて、記入し学校名などのタイトルをつけて、送り返す。
実はこのエクセルファイルのやりとり作業、紙でやっていた時に原理的には何も変わっていないことにお気づきだろうか。
送信の方法が人間でなくネットになり、手書きしていたものがPC入力になっただけである。
添付するメールを送るために、あいさつ文もいれなければならない。保管のためにプリントアウトすることもある。(する方が多い。)
これは集約する教育委員会側には便利だろう。紙を集約するより、データをパソコンで集約した方がはるかに効率いい。
しかし、現場では何も変わらない。自分の手書きを見せなくていい程度だ。(笑)
本当の意味でのデジタル化とは、エクセルを介するのではなく、フォームなどで入力したものが直接向こうで整理させるような状態をいう。ようやくそのスタイルの報告が少しずつ増えてはきているが、未だにエクセル(時にはワードも)中心である。